1年半前ほどに書いた以下の記事を覚えているでしょうか?
今でも定期的に見てくれている人がいるようですが、如何せん当時と比べると七七を取り巻く環境が大きく変わってきています。そのため現在の知見で記事のアップデートをかけます。
ぶっちゃけ七七が1年半ぶりに出てきて2凸したのでこの記事を書こうと思いました。七七が増える度に書くつもりなのでしょうか……?
当時との違い
七七の取り巻く環境での大きな変化は主に2つあります。
1つ目は海染蝦蛄の実装。これにより七七の持ち合わせていた過剰な回復力を火力に変換できるようになりました。そのため七七は純ヒーラーからサブDPSとしての転身を果たすことができました。
2つ目はキャラクター層が厚くなったことです。当時は鍾離が修正される直前でヒーラーの価値が高い時期でした。そしてそのヒーラーもサービス開始4か月段階でどれだけ入手でき、そして育成できたかという話です。要に星5だからと育てた七七が唯一のヒーラーという人も少なくなかった時期です。現在では珊瑚宮心海の実装や金珀・試作の評価の見直し、そして圧倒的な硬さの鍾離シールドでヒーラーを採用しないパーティの出現などで七七の活躍の場は格段に少なくなっています。
つまり七七をパーティに採用するにはそれらの逆風を跳ね返す理由が必要です。
七七の長所
七七の長所は5つが挙げられると思います。
- 回復が多い
- 元素スキルと度厄のお札は七七が控えでも回復を行える
- 元素スキルでちょいちょい氷元素を付着してくれる
- 通常攻撃の速度が速い
- 妙に基礎防御力が高い
1は特に回復手段の多さが目立ちます。元素スキルと元素爆発の2つに加えて度厄のお札を通常攻撃で貼ることができ、さらに元素スキル中の通常攻撃で全体回復もできるので実質通常攻撃も回復手段になります。回復量も相まって海染蝦蛄のダメージを稼ぐ手段が豊富であるといえます。
2は海染蝦蛄のダメージを控えからでも稼ぐことが出来るということです。一応、度厄のお札の回復だけで海染蝦蛄の上限まで回復することも可能です*1。
3は頻度こそ高くないものの元素スキルの継続中、大体3.4秒*2ごとに氷元素を付着できます。融解は七七側で反応を起こすので相性が悪いですが、反応のダメージに期待していない超電導やダメージが発生しない凍結、七七側で反応の起きない拡散と結晶化とは悪くない相性です。
4は通常攻撃をトリガーとするスキルの使用回数を稼げ、5は表で打たれ強く戦えるというところから、七七にはドライバーとしての適正もあることが分かります。
競合相手との差別化
七七の長所は分かりましたが、似たようなことができる競合と比べて七七の優れている点はどこかを考えます。今回は浸食対策の全体回復持ちを競合相手として考えます。
珊瑚宮心海
珊瑚宮心海は七七と同様に海染蝦蛄に強い適性を持ちます。サポーターとしては元素スキルの化海月は珊瑚宮心海が控えでも回復を行え、さらに高い水元素付着能力を有しています。千岩との相性も良好で龍殺しの英傑譚や白辰の輪を有する法器キャラクターであるためバッファー性能も高いです。また元素爆発中のそれなりの火力と中断耐性に加えて、法器キャラクターの射程と通常攻撃での元素付着でドライバーとしても高い性能を持ちます。
ここでの七七の差別点は2点。
1つ目は控えからの海染蝦蛄によるダメージは七七の方が安定しているということです。七七の元素スキルは自己追従型で、度厄のお札も攻撃さえ当てられれば回復を行えます。しかし珊瑚宮心海の化海月は範囲内にいなければ回復しないので、ここでは状況を選ばない七七に軍配が上がります。しかしサポート型の珊瑚宮心海は千岩4がメジャーであり、パーティ全体のDPSでは珊瑚宮心海に分があるというパターンも多いです。
2つ目は氷元素を付着できることです。これはどうやっても珊瑚宮心海には真似できません。最大の差別化ポイントです。
バーバラ
珊瑚宮心海と同じく法器キャラクター故の武器の選択肢の広さとイネーブラー*3を兼ねられるドライバーとしての強みを持つ。さらに元素爆発は一瞬で全体回復を行うことが出来る。
七七の差別点は珊瑚宮心海の場合と同様です。七七の元素スキルはバーバラの元素スキルに回復量で勝ります。バーバラの元素爆発なら1発で海染蝦蛄の上限に達しますがその1回しか回復でません。またバーバラでは氷元素は付着できません。
ジン
海染蝦蛄への適性はそこそこ止まりですが、優秀なスキルによるサブDPSと翆緑デバフによる火力補助を無理なく両立できます。星座によってはさらなるサポート性能を獲得します。固有天賦の影響から通常攻撃を積極的に活用する運用も可能で、高身長のため足回りも優れてます。
ここでの七七の差別点は3点。
1つ目は時限アタッカーとの相性です。ジンのスキルは単発火力スキルでCTは6秒と短いです。多くの時限アタッカーは交代すると効果が切れてしまうのでジンのスキルをCTごとに回すのは厳しいです。一方で七七はスキルもお札も1度使えばしばらく残り、海染蝦蛄のダメージを出し続けてくれます。メインアタッカーが翆緑デバフで強化されていることには変わりないですが。
2つ目は通常攻撃速度です。七七の通常攻撃速度は片手剣最速です。翆緑デバフで控えからの攻撃の耐性を下げれるので火力では勝てませんが。
3つ目は氷元素を付着できることです。拡散を使えばジンでも可能ですが、現状ではサンファイア*4のように氷元素を拡散させる方法もないので、七七よりも氷元素の付着に優れているということはないでしょう。
ノエル
岩パーティのメインアタッカーをしていることも多いですがが、高耐久のドライバーとして競合することがあります。ノエルは防御力を上げることを推奨されているので最終的な防御力では七七を上回り、おまけにシールドも付いてきます。メインアタッカーが務まる程度にはノエルの火力も高いです。
しかし七七としては大剣と片手剣で通常攻撃速度に大きな差があるのでドライバーノエルに大きく立場を脅かされることはありません。やはりノエルは岩パーティで使いましょう。
金珀・試作持ちの法器キャラクター
浸食が登場してから評価の上がった金珀・試作はすべての法器キャラクターに全体回復能力を持たせることができます。持たせるキャラクターによって特色は様々で七七以上のサブDPSや強力なバッファーもいます。そして法器キャラクターなのでイネーブラーとしての役割を果たせるキャラクターも多く、ドライバーとして優秀なキャラクターも存在します。
しかし現時点では氷元素(と草元素)の法器キャラクターは実装されいません。
ここまで見ていると分かると思いますが、七七は氷元素付着能力を活かせないと他のキャラクター、特に珊瑚宮心海とジンとの差別化が難しいです。
七七入り編成を考える
七七は必然的に氷元素付着を活かせる編成に入ることになります。それでは七七が自然に入る編成を考えてみます。
- レザー/草主人公 or コレイ/鍾離/七七
先日の記事にもあった超電導と激化を共存させたレザー軸の編成。氷枠はディオナも候補だがシールドという強みが鍾離によって薄れている。草枠や教官などで熟知を盛れているならディオナよりも七七のほうが優先されやすいだろう。もう一人の候補であるロサリアは火力は間違いなく七七よりも上がるが、鍾離が完凸出ない限りはヒーラー不在になるので棲み分け可能。
- タルタリヤ/香菱/クレー/七七
七七は融解とは相性が悪いとはいったがタルタリヤと合わせるとたまに凍結が発生し、香菱の旋火輪がタイミングよく当たると融解でダメージが伸びる。凍結していなくても水元素は付着されているはずなので蒸発はできるという算段。クレーは香菱のバッテリーとしての採用で理想は2凸龍殺し。
この編成はベネットを別のところに回せるというのが最大の強み。ぶっちゃけベネットいたらロサリアの方が優先される。
- タルタリヤ/コレイ/七七/スクロース
相手を凍結させることで開花を無理矢理当てる編成。草と氷が同時に付着した状態で水元素を当てると開花と凍結が同時に発生する。開花は元素量の都合上、草下地になりやすいので同時付着は十分狙えるはず。熟知はスクロースと終焉コレイが全部なんとかしてくれます。してくれ。えっ、終焉持ってない? ワシもじゃ。
- 七七/夜蘭/フィッシュル/スクロース
七七をドライバーとした感電編成。ついでに凍結で足止めし、超電導で七七の素殴りと海染のダメージを増やせる。夜蘭は物理ダメージも増やせ、低身長で足回りに不安のある七七をスキルで補えるので好相性。七七の通常攻撃は1秒で2回*5は振れるので、フィッシュルも完凸ならものすごい勢いで雷を飛ばせる。感電パで熟知が欲しいのでお願いスクロース。
祭礼の剣、最適節
七七の入る編成を考えるとどれも定期的に氷元素を付着するものになっています。氷付着を活かせる編成を組んだのでそれは当然ですが、ここで七七の氷元素付着の手段に問題が発生します。
七七が氷元素を付着するには元素スキルか元素爆発を使う必要があります。だが七七の元素爆発は回転率に決して無視できない著しい課題があるのでローテーションに組み込むの無理です。必然的に元素スキルで氷付着を行う必要があるのですが、CT30秒の継続時間15秒なのであまりにも氷付着ができない時間が長すぎます。つまり祭礼によるリセットがないと使い物にならないです。
そのため祭礼の剣を攻撃力重視の武器よりも優先して採用せざるを得ないというわけです。
まとめ
ぶっちゃけ個人的な七七のスキルに対する評価は今でも変わりなく弱いと思っています。粒子出ないし、攻撃頻度低いし、付着頻度低いし……。しかし今は海染のおかげでスキルを使っていれば5秒に1回の5000ダメージくらいにはなるので以前よりは祭礼を持つ理由が上がっていると思います。なによりもローテーションが高速化した現環境では競合と差別化するためにはこの元素スキルをフル回転させる必要があるということです。
因みに祭礼の剣は七七をローテーションに組み込む前提での採用であり、他3人でローテーションを回して回復が必要な時だけ七七を呼び出す運用なら祭礼の剣ではなくできるだけ攻撃力が高くなる武器を選択するべきです。最終的な攻撃力は斬山の刃、風鷹剣、籠釣瓶一心(効果発動時)の順番に高くなるみたいです。
わたしはローテーションの最適化ができていないので、このまま笛の剣です。
なんだったんだよ、この考察。